2010年2月10日水曜日

石灰硫黄合剤・お化粧

みなさん、石灰硫黄合剤の散布は終わってますか!?
えッ、とっくに終わってるよですって、それはよかった!

盆栽のマニュアル本のなかには適期を2月頃とおおまかに説明していますが
薬害をおこさないため、ともかく早めにやってくださいね

関東を標準にすると、暮れから1月いっぱいくらいなら少々希釈倍数が濃く(20~30倍倍)ても大丈夫ですが
2月半ばをすぎると常緑樹では50倍前後に薄めたほうが無難です

(かりんなどのように極端に芽の動きが早い樹種は、避けたほうが無難ですよ)

さて、みなさんもよくご存じのように石灰硫黄合剤はその他にも
真柏や杜松のジンの腐食防止用や雑木類のお化粧用にも使われますね

それで、例えば真柏や杜松のジンにお化粧を兼ねて腐食予防を施す場合
葉に触れないようにすれば時期にかまわず一年中実施できます

また↓の楓のように消毒を兼ねてのお化粧の場合は
やはり冬眠中の2月半ばまでに済ませましょう

もみじや楓などは2月も下旬になると、早いものはそろそろ冬芽が動き出してきます
わずかにほころろんだ新芽に消毒液が染み込んで痛めてしまいます



1月中に石灰硫黄合剤で消毒を兼ねたお化粧を施しました
液は筆で塗りましたが、これにはちょっとしたコツがあります


この山もみじを例にしてそのコツをご紹介しましょう



硫黄合剤をお皿に



山もみじの頭から如雨露でたっぷり水をかけます
幹から枝までしっかり濡らすことが最大のコツ



真冬なら原液でも可ですが、2~3倍あたりがいいでしょう
筆に液をたっぷり含ませて樹冠部から塗り出します

幹がぬれているので液がよく延びて作業もらくらく
たちまち枝にも広がってムラや塗り残しの箇所も出ませんよ



塗り終わったら鉢を傾けたまま乾かします



幹から枝の中間くらいまでムラなく塗れました
樹冠部から塗りますが、途中の余分な液が足元から根に染み込まないように気をつけます

ちなみに、この山もみじは既に真冬に30倍液で消毒済
今回の硫黄合剤はお化粧用の目的です

また一冬の間に2回硫黄合剤の散布をする愛好家さんを見かけますが
私はあまりお勧めできません

硫黄合剤の膜で二重に密閉された葉や冬芽が呼吸困難を起こすといけません
1回の消毒作業を丁寧に行えば、それで十分に効果がありますよ

それではあと一週間、まだの人は大急ぎ!

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