2017年12月5日火曜日

真柏のジンの長さ

濃い緑色の葉と赤茶色の幹肌と、加えてジンやサバの白色が絡み合う真柏の色彩美は、松粕類の中でもひときわあでやかな装いが感じられます。

それ故か、アマチュアの方がジン付きの真柏を作った場合、ともするとそのジンが長過ぎる場合をよく見かけることがあります。

そこで今日は、つい最近市内の交換会でセリ落とした真柏小品(樹高16㎝)を例にして、ジンの長さについて勉強してみましょ


バックが白いのでこれまた白色のジンが見えにくくてごめんなさい。さて、手前の肩あたりにあるジンは形もよく締まっていて、自然界の力でもぎとられたような力が感じられます。

比べて裏側の下枝の細いジンは、ちょっと長過ぎるのとのっぺりとしているのとで、厳しさが感じられないので雰囲気に緩みが出てしまうようです。

そうです、ジンはお飾りではないのです。

なるべく目立たないようにしながら、あるべきところにはある、という感じで雰囲気を盛り上げる役目を担っているのです。


細くて長い、力の感じられないジンでは風景に厳しさが出てきませんね。


新しい正面を模索しています。左の肩のあたりのジンはまったくいじってはいませんが、やや左へ振った新正面の方が動きがあるようです。ジンも短く切りつめたので見る者の目が前のジンに集中します。


新正面


フトコロにあった長くて細めのジンはすべて短めに切り詰めたので、景色全体がコンパクトにまとまるとともに、より主要な見せ場である左肩の部分に力が集中されたようです。

それでは

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